文化は違うけれど、違うからこそ1つになったとき、それは大きな力になる。私は今、仲間と世界を向いている。

文化は違うけれど、違うからこそ1つになったとき、それは大きな力になる。私は今、仲間と世界を向いている。

文化は違うけれど、違うからこそ1つになったとき、それは大きな力になる。私は今、仲間と世界を向いている。

チャンドゥ ゴウダさん

チャンドゥ ゴウダさん

長崎ウエスレヤン大学修了 25歳
インド出身 長崎ウエスレヤン大学にて日本語能力試験N3認定、県内就職
お住いのエリア/長崎市
勤務先/株式会社亀山電機
社歴/1年10ヶ月

Q.長崎県で就職を決めた理由は?

戦争から迅速に再生した長崎は、すごい街だと思っていました。

私は、インドの大学で電子通信工学の学士号を取得しました。就職の際に海外就職の斡旋もあって、日本はもちろん、当初はヨーロッパへの進路も選択肢としてありました。その中で日本を選んだのは、父が日本が大好きだったからです。日本のことは、私が11歳のときに父から話を聞いていて、「電気・電子分野が進んでいる国」、「経済性が高い国」というイメージを持っていましたし、「娘がヨーロッパに行くのは、少し心配。日本だったら安全だし、安心できる」と言われて、日本行きを決めました。
日本の中で長崎を選んだ理由は、興味があったからです。高校生の頃、長崎の歴史についての本を読み、1945年の戦争による大破壊の後、都市がどのようにして再生したかを知ってびっくりした記憶があったんですね。そして、実際長崎に来てみると、長崎の人々はとても謙虚でお互いを支え合っていますし、街を故郷のように扱っていて、戦争の後、急激なスピードで再生した理由がわかった気がしました。それで、長崎が大好きになりましたし、名古屋や福岡などの就職先も紹介してもらえたんですけど、「長崎で働きたい」と、自分で長崎の企業を探しました。
亀山電機のことは企業説明会で知ったのですが、ダイバーシティ経営の取り組みや「日本の西の果て長崎から海外を攻める」姿勢に感銘を受け、就職を希望しました。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

留学生の受け入れが積極的に行われている県内企業の中で、亀山電機は「日本の西の果て長崎から世界を攻める」をスローガンに、世界戦略も見据えています。
自らの留学経験を活かし、グローバルな社内環境を整える人事担当の大塚さんの存在は、留学生たちの心強い味方になっています。

Q.現在のお仕事の内容を教えてください。

大型機械を制御するシステムをつくるコントロールシステムエンジニアです。

亀山電機には、プラント計装・制御の設計・調整を行う「Industrial Automation」部門、ホームページ制作やWEBシステム開発を行う「Website Creation」部門、オリジナルソフトウェア開発や販売、コンサルティングを行う「Office Automation」部門がありますが、私はその中の「Industrial Automation」部門でコントロールシステムエンジニアとして働いています。
専門性の高い内容なので少しわかりにくいかもしれませんが、工場設備の生産工程等で作業をオートメーション化する制御盤のフロー図を設計したり、さまざまな機械に電気を供給し、自動でコントロールするための制御装置をプログラムすることが主な業務内容となります。
設計から製図、プログラミングまで一人で行いますし、私にとっては日本語での専門的な用語が不慣れなこともあり、初めの頃は大変な部分もありましたが、エルダー(教育係)がついて指導してくださいますので大分慣れることができました。今では、私がエルダーとして後輩の指導も行なっているんですよ。
先輩からも後輩からも多くのことを学び、快適に仕事をさせてもらっています。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

Q.お仕事のやりがいを教えてください。

世界トップシェア企業のツールを使用する、
日本でも数少ない専門家として働いています。

制御盤の図面設計をする際に用いるツールは、日本ではCADが一般的だと思います。もちろん亀山電機でもCADを使用しますが、同時にE-Planと呼ばれるドイツのツールも使用しています。SIEMENSが亀山電機のソリューションパートナーだからです。
聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、SIEMENSとはドイツの企業で、世界でも有数の技術力を誇ります。しかし、日本でSIEMENSのソフトウェアを使用しているところは多くありません。亀山電機はプログラミングにSIEMENSのツールを導入している日本でも数少ない企業の1つなんですね。
成長し、進化し続けている自動化の世界の中で、SIEMENSが提供するソフトウェア「Step7」の専門家として働けていることは、仕事をする上でのモチベーションになっています。
また、社員の皆さんが共に前を向く会社の雰囲気も、私のやる気を後押ししてくれます。私たちは世界戦略も立て、海外への展開も図っていますが、これに伴って、毎日の朝会で外国人は日本語で、日本人は英語で発表をするなど語学力の向上にも取り組んでいます。しかもこれは強制とかではなく、自発的な取り組みなんです。私が入社した頃と比べると、皆さん随分と英語が上達したと感じますし、そんな頑張っている姿を見ると自分も負けていられないと思います。
切磋琢磨して、共に成長できる環境は毎日が充実していますし、亀山電機に入社して本当に良かったと思います。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

Q.休日は主に何をして過ごしていますか?

アクティブにリラックスしています。

ドライブに行くのが好きで、よく雲仙や伊王島といった美しい場所に友だちと行きます。また、土曜日にはバドミントンもしています。会社の友だちもそうですし、外国語や日本語の語学ラーニングクラスで知り合った友だちもメンバーです。友だちが、またその友だちを紹介して、輪がどんどん広がっていくのが楽しいです。
夏には、ほぼ毎週末ジェットスキーに行きます。会社の同僚に加え、社長もジェットスキーチームのメンバーで、アットホームな雰囲気で楽しんでいますよ。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

アットホームといえば、一人暮らしの外国人社員を対象に、社長が月に1回、パーティーを開いてくれるのも楽しみです。インドでは宗教上の理由もあって、食材の中には食べられないものもあるのですが、例えばお肉なしの料理を用意してくださったりと気遣ってくださって、社長との距離も一層身近に感じます。私の場合、食べてはいけないということではなかったのですが、生魚を食べたことがありませんでした。長崎に来て半年間、食べようかどうしようか悩んでいたんですね(笑)。で、勇気を出して食べて見たところこれが美味しくて(笑)、それ以来やめられなくなりました。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

Q.ライフスタイルの割合を教えてください。

割合というのはわかりませんが、やはりインドにいる家族のことは1番に考えます。毎日テレビ電話もしますし。でも、ホームシックにかかったことはないんですよ。来日して3年間、1度も帰ったことはありません(笑)。
あとは、キャリア。今の仕事が本当に楽しくて、もっとキャリアアップしたいと考えています。
また、私は遊ぶことも大好きなので、一緒に遊ぶ友だちや彼氏も大切な存在ですね。

Q.長崎で暮らして、良かったことを教えてください。

まるで街全体が家族のような居心地の良さを感じます。

長崎の人はとても寛大で、家族のように感じさせてくれるところです。家族と離れていてもさみしくないのはそのおかげかもしれません。
自然が美しいところも好きです。インドにいた頃は、都心で暮らしていたため汚染が心配だったんですが、長崎は海も山も、空気も綺麗ですよね。特に伊王島、野母崎、稲佐山はお気に入りのスポットで、いつ行っても退屈することはありません。出島ワーフでリラックスするだけでもすごく気持ちいいですね。
ショッピングも市内のショッピングモールによく出かけます。年に1回は県外のアウトレットに行ったりもしますが、普段は長崎でのショッピングで十分満足しています。そんな、自然もショッピングも、なんでも手の届くところにあるちょうど良さが居心地いいですね。

Q.長崎で暮らして、困ったことを教えてください。

安全で快適、人も優しい長崎に不満はありません。

正直、長崎でトラブルに見舞われたことは一度もありません。 長崎の人は本当に親切で、私がアパートを引っ越す際も、同僚全員で手伝ってくれました。市内の交通機関も便利ですし、長崎に不満はありません。

Q.これから、長崎で暮らそうとしている若者にエールをお願いします。

国際性に気軽に触れられる街で、世界に羽ばたいてほしい。

皆さんは、私より長崎のことをよく知っているかもしれませんが、外国人の私だからこその視点で話せることもあると思います。
長崎は美しい街です。 外国人として仕事の機会があり、まわりに素敵な人がたくさんいる環境は、簡単に見つかるものではありません。その点、長崎は、キャリアも人も、そして自然も揃っていて、全ての面で美しい街だと言うことができると思います。
外国人の場合だと、もしかすると文化の違いに戸惑ったり、みんなの輪の中に飛び込むのが怖かったりするかもしれません。しかし、外国人だからこそ国際的な競争力は強く、自分たちが思うよりももっとチャレンジできると思うんです。私は長崎で、国際性に触れやすい環境があることを知りました。それぞれの価値観に気づき、受け入れ、共に世界を目指す姿勢を感じました。
ですから、皆さんにも長崎に住んで自分で体験することをお勧めします。
みんなで長崎をもっと美しい街にしていきましょう。

インタビュー チャンドゥ ゴウダさん

取材日/2021年2月1日 取材は、ソーシャルディスタンスに十分配慮した上で行なっています。