働いてわかった、このまちと、みなさんのあたたかさ。だからこれから、このまちに、みなさんに恩返しがしたい。

働いてわかった、このまちと、みなさんのあたたかさ。だからこれから、このまちに、みなさんに恩返しがしたい。

働いてわかった、このまちと、みなさんのあたたかさ。だからこれから、このまちに、みなさんに恩返しがしたい。

松尾 晃司さん

松尾 晃司さん

25歳
長崎の高校を中退し県内就職
お住いのエリア/諫早市
勤務先/長崎軽金属
社歴/9年

Q.長崎県で就職を決めた理由は?

お世話になった人に、そしてこのまちに恩返しがしたい。

今振り返ってみると、私は学生の頃、「何かをやりたい」という明確な目標も持てずに、何となく毎日が過ぎていくような感覚だったと思います。目的もなかったので高校も辞めて、生活のために「働かなければいけない」と思ったのが就職したきっかけです。 「ものづくり」には興味があったので、ハローワークで「ものづくり」の職場を中心に仕事を探して、現在の会社に採用していただきました。 都会への憧れもありますが、同時に、働けば働くほど私がお世話になった人やこのまちに恩返しをしたいという思いが強くなるのも事実です。というのも、働いてみて初めて、学生の頃は視野が狭かったことに気づいたからです。昔、周りの人にどれだけの迷惑をかけてきたのかが分かりましたし、その時支えてくださった方々の存在がどれだけありがたかったか身をもって知ることもできました。
都会のアクティブな感じが好きで、別の世界を知りたいと思うこともありますが、私が今、そんなお世話になった方々の思いに応えられない中途半端な状態で長崎を離れることは自分自身が嫌ですし、それよりもまず、今の仕事を極めたいと思うことの方が強いです。
長崎のまちはどんどん変化しています。そして、先輩方の力と私たち若い力が団結すれば、まちはもっと楽しくなるのではないかと期待しています。そのために今、長崎で働き、長崎のまちを盛り上げる。それが私ができる恩返しだと思っています。

インタビュー 松尾 晃司さん

Q.現在のお仕事の内容を教えてください。

レーザー切断加工のスペシャリスト&すべての加工をこなすオールラウンダー。

当社は、工作機械カバー、医薬品製造装置部品、食品関連部品、建築金物など、多岐にわたる金属加工製品の製造会社で、金属板の切断、曲げ、Tig溶接、酸洗、研磨をワンストップで行えることが強みです。
その中で、私は主に、レーザーで一枚の板から様々な形に切断をする加工を担当しています。私が入社した時は、会長がこの加工を担当していらっしゃって、私は会長のサポートをさせていただきながら教えていただきました。
今では、私一人で担当させてもらっていて、緊張感を持ちながら業務に取り組んでいます。また、手が空いた時間には曲げ加工や溶接など、すべての加工を行います。

インタビュー 松尾 晃司さん

Q.お仕事のやりがいを教えてください。

大事な工程を前向きに取り組むことで生まれる目に見える達成感。

当社の仕事は、工程が少しでもズレると生産性が落ちてしまいますので段取りがかなり大事になってきます。
そして、すべての加工において、レーザー切断は必須の工程です。加工者が図面をもらった時、レーザー切断が終わっていなければその加工者は作業をすることができないのです。また、間に合わせの仕事であってもいけません。手を抜けばやはり加工者に迷惑をかけてしまうことになります。
そんな大事な工程を自分が担っていることは誇りに思いますし、やりがいを感じます。
こういった時、よく「任せてもらっている」と言われますが、実は私はその表現はあまり好きではありません。何か受け身のような感じがするからです。なので私は、「やらせてもらっている」、「担当させてもらっている」と言いたいです。
「やらされている」のではなく、「自分からやってやる」という気持ちで業務と向き合うことで、前向きになることができます。常に無駄がないか、効率よくできているか。全体の流れの中でどういう動きをするべきかを自分で考えて行動するからこそ、ベストな仕事ができるのだと思います。
自分が精一杯のことをやって、先輩方が加工に入られる際、レーザー切断が終わっていることに「さすがだね」と声をかけてくださる時は特に嬉しいです。
また、この仕事は形として目に見えるのもモチベーションに繋がっていると思います。まちなかで目についたりすると「誰かの役に立っている」と実感できますし、それが他の人の仕事だったとしても、「いい仕事しているな」と、自分も負けないようにしようとやる気にもなります。

インタビュー 松尾 晃司さん

Q.休日は主に何をして過ごしていますか?

結構アクティブにリフレッシュしています。

ドライブや映画、ショッピング、体を動かすなど主にリフレッシュの時間に充てています。
特にキレイなもの探しが好きで、絶景などを自分の目で見てみたくて出かけたりもします。
以前は友達と頻繁に会って、食事やお酒を楽しんでもいましたが、今はコロナの状況もあって、なかなか行けていません。

Q.ライフスタイルの割合を教えてください。

生きていくためにお金は必要なので、やはり仕事は優先度が高いです。
ただ、いくらでも残業をしていいわけではなくて、好きなことをして毎日を充実させるための仕事でもあるので、プライベートも大切にしたい。
そして、毎日の充実のためには健康でありたいので、睡眠や食事も欠かせません。
このように考えるとどれも重要で、優先順位はつけられません(笑)。

インタビュー 松尾 晃司さん ライフスタイル

インタビュー 松尾 晃司さん

Q.長崎で暮らして、良かったことを教えてください。

落ち着いた暮らしの中で、明日が楽しみになるまち。

都会は遊びに行くのは楽しいのですが、いるだけで疲れてしまって、ずっと暮らすと考えると大変そうな印象です。
その点、地元は住み慣れていることもあって落ち着きます。しかも、都会の楽しさとは少し違いますが、地元での暮らしも楽しいです。
都会の楽しさは刺激が強い感じで、地元の楽しさは仕事が楽しかったり、毎日が楽しかったり、明日が楽しみだったりするような楽しさです。
他県に就職した友達もいますが、連休などにみんなが帰ってくるのも落ち着ける場所だからではないでしょうか。そんな集まりやすい場所としても地元はなくてはならないところだと思います。

Q.長崎で暮らして、困ったことを教えてください。

若い人が好む場所が少ない。

世界遺産があったり、歴史も深かったりするのですが、一方で、若い人が好む場所が少ないような気がします。
遊園地などアミューズメントがあまりないので、気持ちを発散したい時には県外に出かけることも多いです。
そして、車がないと移動が辛い(笑)。でも、車があったらあったで、福岡などへすぐに行けてしまうので、長崎で遊ぶことが減ってしまうという変な循環になっていると思います。
流行りものなど若い人が興味のあるスポットがあると、他県で遊ぶのではなく、長崎のまちがもっと賑わうのではないかと感じます。

インタビュー 松尾 晃司さん

Q.これから、長崎で暮らそうとしている若者にエールをお願いします。

若い人たちのアイデアとやる気が、これからの長崎をつくっていく。

新幹線の開通や長崎駅周辺の開発など、今、長崎のまちは目で見てわかるほど進化しようとしています。
「ここに行きたい」とか、「ここに住みたい」とか、「こんなまちがいい」とか。すでに言われているような場所も元々は人が作り上げたものですから、長崎もそういった場所にできると思います。
そのために、大切なのはこれからです。先輩方の経験ももちろん必要ですが、今の時代にあった若い世代のアイデアも欠かせないと思うのです。
「昔はこうだった」ではなく、「これからどうしていきたいか」の発想を持って、一緒にこれからの長崎を目指していきましょう。
時には失敗することもあるかもしれません。しかし、失敗を恐れることなく、輝いて欲しいと思います。
先輩方の意見も尊重すべきです。しかし、自分の意見も持って力を合わせていければと思います。
長崎は歴史がとても深いまちなので、そこに新しい歴史が積み重なっていくと、「どんなまちになるんだろう」と期待が膨らみます。未来は楽しいことばかりではないかもしれませんが、それを乗り越えた先にある長崎を想像するだけでワクワクが止まりません。

インタビュー 松尾 晃司さん

取材日/2021年11月19日 取材は、ソーシャルディスタンスに十分配慮した上で行なっています。