働きながら見つけた 自分の輝ける仕事と環境

働きながら見つけた 自分の輝ける仕事と環境

働きながら見つけた 自分の輝ける仕事と環境

『ダイバーシティの最先端で働く若者たち』の第3回をお届けします。
一般的には、「ダイバーシティ=多様性」とイメージされますが、
多様性が企業経営や企業活動に変化や進化をもたらしていることが重要です。
第3回は、株式会社システック井上で活躍する女性若手社員です。
女性若手社員が中心となってオフィス環境の整備など働きやすい職場作りを進めています。
就職先を選択する上での新たな発見がこのシリーズを通して見つかるはず。

長崎市稲佐町に本社を構えるシステック井上は、計測・制御・情報の3分野を軸として、さまざまな機器やシステムを提供しています。営業の才木綾奈さんは、プラント・製造分野の企業に向けた機器のレンタルを担当しています。入社当初は事務職でしたが、自らの意思で営業職にチャレンジ。丁寧なヒアリングで的確な提案ができるよう日々経験を重ねています。仕事内容や入社のきっかけ、長崎での生活、そして才木さんが中心となった女性事務社員の私服化についてお話を伺いました。

才木 綾奈さん

株式会社システック井上

才木 綾奈さん

IAソリューション部 ソリューション営業Gr
長崎市出身 入社8年目

入社してから見つけた“なりたい自分”

Q.まずは才木さんの担当している仕事内容について教えてください。

現在は営業として、計測・制御機器やパソコン関連機器などのレンタル業務を担当しています。主な取引先は地元のプラント関係や製造業の企業で、機器を扱うレンタル会社とスムーズにやり取りできるようサポートします。計測や制御に関する機器は専門性が高く、高価なものも多くあります。例えばお客さまが一時的に機器が必要になった場合にレンタルでお力になれることがあります。もちろん弊社では機器の販売も行っています。同じ部署に販売する営業がいるため、お客さまのニーズに合わせた提案が可能です。的確な提案のためには、他の部署の活動や製品の情報をしっかり把握しておくことが必要だと感じています。まだまだ専門的な知識は勉強中です。

写真②

Q.才木さんは事務を担当する一般職として入社。自ら希望して、営業を担当する総合職に異動したそうですね。

はい。もともと人と話すのは苦手な方でしたが、事務職でレンタル事業を担当した時期があり、電話でお客さまとお話する中でどんどん対応がスムーズになった経験がありました。そこで手応えを感じて、総合職になればもっと成長できると考えたことがきっかけです。毎日人と話す環境になれば、自分自身が変われるかもしれないと思ったんです。異動して約2年経って、以前よりコミュニケーション力が向上したと思いますし、お客さまから直接「ありがとう」と感謝していただける仕事内容はとてもやりがいがあります。

Q.女性一般職の制服を私服に変更するプロジェクトにも関わったそうですね。

そこまで大袈裟な話ではないのですが、わざわざ私服で通勤して制服に着替えるのも手間だし、特に冬は寒さが辛いと感じていました。それとドラマでよく見るオフィスカジュアルへの憧れもあって(笑)。後輩と一緒に話が盛り上がり、雑談の流れから軽い気持ちで上司に相談することにしました。

その後、社長と社内でバッタリ会った際にも制服の私服化を相談してみると、かなり好感触でした。さらに「やってみたらいいと思うけど、いきなり制服を変えると不満を持つ人もいるだろうし、まずは6ヶ月お試し期間を設けてみては」とアドバイスをいただきました。実際に制服か私服か自由に選べる期間を設けてみると、徐々に私服の割合が増えていき、現在は本社の事務職はオフィスカジュアルの私服で全員勤務しています。

自分の好きな服、好きな靴で仕事ができるのはモチベーションが上がります。また近年は事務職でも取引先を訪問する機会が増えていたので、会社の変化にも適応する形でより働きやすくなったと思います。ただお試し期間中に私は営業職に異動したので、直接の関係はなくなりました(笑)。

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暮らすのにちょうど良い長崎という故郷

Q.長崎市出身の才木さんは、地元の長崎商業高校に進学。就職までの経緯について教えてください。

高校入学時には自分の将来に対するイメージはあまりなく、小学生の頃から続けていたソフトテニスを頑張りたくて、強豪校の長崎商業高校を選びました。朝練から始まり夜遅くまで、まさにテニス漬けの学生生活でしたね。しかも商業系の資格取得に必要な勉強もかなり忙しい状況で、家に帰ると夕飯中にうとうとするくらい疲れ果てていて(笑)。もう今じゃできないと思います。

大学で明確に勉強したい分野が思い浮かばなかったので、高校2年生のクラス分けで就職志望のクラスを選択。3年のインターハイ予選後に部活動を引退してから本格的に就職活動を開始しました。当時は営業職なんて無理だろうと思っていたこともあり、志望したのは地元企業の事務職でした。さまざまな企業を調べる中でシステック井上を見つけて、福利厚生や勤務体制がとても充実していたことが決め手となりました。

実際に入社して、働きやすい環境だと感じています。有給は取りやすく勤務時間も安定しているので、無理なくプライベートと両立できています。先ほどお話した制服の件を気軽に社長に相談できるくらい、雰囲気や風通しが良い会社です。

Q.長崎で生まれて進学し、そのまま地元の長崎で働いている才木さんですが、県外に出ようと思った時期はありませんでしたか。

もともとあまり県外に興味がなく、ずっと自分の環境に満足していたので、自然と地元で暮らすことを選んできました。旅行で他県に足を運ぶこともありますが、なんだかんだ長崎が良いなと感じます。都会すぎず、かといって田舎すぎず、ちょうど良いバランス感で過ごしやすい場所だと思います。また新幹線開通に合わせて新しいお店や商業施設もオープンしているので、今後は若者向けのアパレル店がもっと増えてほしいです。

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お客さまへの提案力をさらに向上

Q.休日の過ごし方についても教えてください。

社会人になってからもテニスを続けていたので、休日は練習や試合に取り組んでいました。しかしコロナ禍によって思うように活動できず、体力もすっかり落ちてしまいました。ただ最近はアウトドア系の趣味を新しく始めて、九州のいろんな山の登山を楽しむようになりました。最初は何も分からずランニングシューズと軽装で登っていましたが、少しずつ道具を集めて、今は本格的な高い山にも登っています。来年は富士山に登ることが目標です。

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Q.今後の仕事における目標を聞かせてください。

まだまだ営業職としてはこれからなので、まずは目の前の仕事を丁寧に取り組みながら、お客さまに対する提案力を高めていきたいです。そして先輩社員の営業を参考に、良い部分はどんどん真似していきたいです。ある先輩方は、とにかく聞くことを大切にしていました。お客さまが話しやすい雰囲気を作るのがうまくて、同行した際に喋るだけが営業ではないと改めて感じました。もっと経験を重ねて、お客さまの課題を柔軟に解決できるスキルを身につけたいです。

Q.後輩へのエール

私は就職活動の際、明確な夢や目標が定まっていませんでした。周囲の友人たちと比べて焦ったり不安になることもありましたが、働く中で自分のやってみたいことが見つかりました。やりたいことが見つからない就活生には、自分のペースでじっくり考えてほしいと思います。今は少しでも魅力を感じる企業に就職して、働きながらやりたいことを見つけるという選択肢もあります。焦らず自分のペースで就職活動を頑張りましょう。

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取材日/2022年10月6日 取材はソーシャルディスタンスに十分配慮した上で行ない、撮影時のみマスクを外しています