県外で培った力をふるさとで発揮して地域を盛り上げる

県外で培った力をふるさとで発揮して地域を盛り上げる

県外で培った力をふるさとで発揮して地域を盛り上げる

新シリーズ『活躍するなら、ふるさと長崎で』をお届けします。
「長崎に貢献したい!長崎を盛り上げたい!」という熱い想いを持って活躍されている方を4ヶ月に渡ってご紹介します。
第1回は「株式会社スチームシップ」。ふるさと納税を通して長崎のまちの魅力を全国に発信しています。
先輩の姿から自分自身が長崎でキラキラと輝く未来をイメージしてみませんか。

自治体のふるさと納税支援事業などを行うスチームシップ。ディレクターとして長崎市をサポートする麻生さんは自社の広報担当も兼任し、県内外への企業PRを通して新たな人材獲得を目指しています。もともとフリーアナウンサーとして活躍していた麻生さんは、県外での進学・就職を経験。自分のやりたいことを模索する中でUターンして、新たなステップアップとしてスチームシップに入社しました。特徴的な業務内容や、スピード感のある企業の雰囲気、入社までの経歴、長崎での暮らし、今後の目標などについてお話を伺いました。

麻生 志保さん

株式会社スチームシップ

麻生 志保さん

地域ディレクション部ディレクター 兼 キャプテンルーム人事・広報フロント
長崎県西彼杵郡長与町出身 入社2年目

地域の『宝』を探し出し、磨き上げ、世の中へと届ける

Q.まずは麻生さんの担当している仕事内容について教えてください。

スチームシップでは、ふるさと納税制度を通して「地域のブランド価値をあげていく」ことを目標に、返礼品の企画や事業者の新規開拓、WEBページの立ち上げ・運営、地域事業者および行政への技術支援、カスタマーセンターなどの業務をまとめて担当しています。

私はディレクターとして長崎市を担当しており、事業者や自治体担当者の方と継続的にやり取りをしています。長崎市は登録事業者が多く、扱う商品の種類も多種多様です。定番のグルメから、観光地ならではの体験型の返礼品もあります。入社してから仕事を大変だと感じたことはなく、自分が素直にやりたいこと、趣味の延長というような感覚で楽しく働くことができています。

Q.ふるさと納税事業を通して自治体をサポートする仕事は、どのようなやりがいがありますか。

長崎市の担当となり3年目となり、まずは毎年寄附金額を更新することで、直接的に長崎市に対する貢献を感じられます。ただあくまで私たちが目標として掲げているのは、寄附金額を増やすだけではなく、「地域のファンを増やすこと」です。地域全体が潤い活性化するようなブランド力の向上を、ふるさと納税を通して実現したいと考えています。そうした熱意が徐々に地域事業者に伝わり、同じ温度感で仕事をできていると感じる瞬間が以前よりも増えているのが何より嬉しいです。

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Q.現在はディレクター職の他、広報としての仕事も兼任しているそうですね。

はい。就活生向けの企業説明会でスチームシップを紹介したり、高校・大学での講演を行うこともあります。2017年に“地域の宝探しカンパニー”として3名でスタートしたスチームシップは、現在社員数が175名まで急成長しました。現在28箇所の自治体を担当し、今後は100箇所に拡大したいと考えていて、まだまだ多くの仲間が必要です。そうした中で広報はキーポジションなので、責任感を持って取り組みもっと力を入れていきたいです。

自分のやりたいことに正直に、スピード感をもって行動

Q.長与町出身で活水高校に進学した麻生さん。卒業後は神戸の大学に進学したそうですね。

当時はとにかく県外に出たい、都会で生活してみたいという気持ちでした。高校では放送部に所属して、ずっとアナウンサーを目指していました。大学と並行してアナウンススクールにも通う忙しい学生生活で、就職活動では実際に何社かテレビ局を受けました。ただ新卒で入社したのは全く別の業界のハウスウェディングをプロデュースする会社だったんです。友人の誘いで参加した合同企業説明会がきっかけで会社を知り、自分の新しい一面に気付かせてくれた人事担当の方に魅了され、その勢いのまま入社。富山県で約3年間ウェディングプランナーをしながら営業業務も担当しました。

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Q.就職後、どのような経緯で長崎にUターンしたのでしょうか。

ウェディングプランナーはすごく楽しい仕事でしたが、学生時代から思い描いていたアナウンサーという夢がいつまでも消えなかったんです。そうした中で、たまたま知り合いの繋がりで長崎のタレント事務所から声をかけていただき、フリーアナウンサーという形で長崎にUターンしました。Uターン後は前職の経験を活かして、結婚式の司会やイベントのMCをしたり、テレビリポーターとして地元局の情報番組を3年間担当させていただきました。念願だったアナウンサーの仕事ができて、充実した日々でした。

Q.そこからスチームシップに入社したきっかけについても聞かせてください。

リポーターとして県内のいろんな場所で取材する中で、改めて生まれ育った長崎の魅力に気付きました。特に人のあたたかさは印象的で、みんなで一緒に長崎を盛り上げたいというコミュニティの強さをすごく感じました。そうした中で、今度は自分の力でもっと直接的に長崎を盛り上げていきたい、能動的に変えていきたいという気持ちが徐々に強くなりました。ちょうどそのタイミングで出会ったのがスチームシップです。エントリーして、最初は採用担当者の方との面談かと思っていたら、いきなり社長面接で(笑)。そこで思いを伝えたら「気持ちが熱いうちに入社してほしい」と、翌週には出島の新しいオフィスで勤務が始まりました。とにかくスピード感のある会社で、常に自分自身をアップデートできていると感じます。広報担当をしているのも、これまでの経験を活かしたくて自分から手を挙げたことがきっかけです。

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生き生きと働く姿を家族に見てほしい

Q.Uターンして、実際の長崎での生活はいかがですか。

自分の中で家族はすごく大切な存在ですが、離れて暮らしている時は家族との時間はあまり取れていませんでした。今は実家で家族と暮らしています。ふるさとでやりたい仕事に恵まれて生き生きと働く姿を見て、家族が喜んでくれることも嬉しいです。人生の幸せが何倍にも大きくなっていると感じます。

休日は、人と会っていろんな話をすることが多いですね。職場の後輩や友人、そして家族との時間を大切にしながら過ごしています。

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Q.今後の仕事における目標を聞かせてください。

広報として企業の情報発信を強化していきたいです。これからもう一段階スチームシップが大きくなる中で、どういう手段でどういった情報を発信するのか。自分の能力を発揮して新しい展開を考えていきます。またこれまで主に県内学生にPRしてきましたが、もっと県外にいる若者に向けても発信していきたいです。大学進学などで長崎を離れて培った能力を、ぜひ生まれ育った地元で発揮してほしいという気持ちがあります。地域に強いこだわりを持ったスチームシップが、若者の流出を防ぐだけではなく呼び戻せるような存在になれたらと思います。

Q.後輩へのエール

就職活動をしていると、どうしても企業に就活生が合わせるような形になりがちです。そうした流れに身を任せるのではなく、自分自身のやりたいこと、大切にしていることを軸に進んでほしいです。入社することはゴール地点ではなく、社会人としてのスタート地点です。自分が大切にしていることをその企業で実現できるのか。そういったところに着目してほしいと思います。

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取材日/2023年4月6日 取材はソーシャルディスタンスに十分配慮した上で行ない、撮影時のみマスクを外しています