専門性の高い医療機器のソフトウェア開発に地元の長崎で取り組む

専門性の高い医療機器のソフトウェア開発に地元の長崎で取り組む

専門性の高い医療機器のソフトウェア開発に地元の長崎で取り組む

シリーズ『長崎でもっと自分らしく働く』を4ヶ月に渡ってお届けします。
第4回は「アークレイ長崎開発センター株式会社」で、モデルチェンジ機の製品開発を担当する社員の方をご紹介します。
先輩の姿から自分自身が長崎でキラキラと輝く未来をイメージしてみませんか。

医療機器メーカーとして60年以上の歴史を誇るアークレイ。2020年に新しい拠点として長崎開発センターを開設し、組み込みソフトウェアの開発などを行っています。ソフト開発チームに所属する田﨑さんは、モデルチェンジ機の製品開発を担当。知識と経験が豊富な先輩社員の力を借りながら、専門性の高い製品の実装・評価を行います。東彼杵郡川棚町出身の田﨑さん。ものづくりへの興味から学生時代に幅広い分野の知識を深めて、最終的に組み込み系の分野を選択しました。仕事内容や新しいオフィスの職場環境、充実した大学生活、入社までの経緯、休日の過ごし方などについてお話を伺いました。

田﨑 颯人さん

アークレイ長崎開発センター株式会社

田﨑 颯人さん

ソフト開発チーム
長崎県出身 入社2年目

ソフトウェア開発の新たな拠点となる長崎開発センター

Q.まずは田﨑さんの担当している仕事内容について教えてください。

当社は医療機関や研究機関向けの医療機器メーカーとして、60年以上の歴史があります。私が勤務している長崎開発センターは2020年に開設されました。ソフト開発チームの一員として、主に医療検査機器の組み込みソフトウェアの開発に取り組んでいます。京都にある本社の技術者と協力しながら、新しい製品の開発や既存製品のバージョンアップに携わります。現在私が担当しているのは、医療検査機器の血液容器を運ぶベルト部分の制御です。設定した通りに正しく作動するように実装まで行います。

Q.仕事をする上で大切にしていることはありますか。

分からないことはすぐに質問するように心がけています。疑問を残したまま作業を進めていくと、後から大きなトラブルに繋がる危険性があります。専門性の高い製品なので、入社当初はとにかく分からないことだらけでした。最初は製品を評価する工程からプロジェクトに参加して、どういう仕組みで動いているのか、正しい動作とそれを実現するのにどういうプロセスが必要なのか、経験を重ねると全体像が徐々に理解できるようになってきました。

入社してもうすぐ丸2年なのでまだまだ勉強中ですが、試行錯誤を繰り返して自分がプログラミングした通りの動作になると嬉しいです。目の前にある製品が正しく動くことで、仕事の成果や達成感が分かりやすく感じられる仕事だと思います。

写真②

Q.2020年に開設された長崎開発センターですが、職場の雰囲気はいかがですか。

年齢や役職に関係なく全員が意見を出しやすい雰囲気です。なので分からないことがあればすぐに質問できるので、とても働きやすいです。開設当初から徐々に社員数が増えて、以前よりフロアの人も機材も増えて賑やかになってきましたね。場所としては、長崎市の繁華街にも駅前にも足を伸ばしやすいエリアでとても便利です。仕事終わりには、同期と一緒によく近くのラーメン店に行きます。

自分の興味と知識、経験を活かせる仕事を選択

Q.東彼杵郡川棚町出身の田﨑さん。高校からは工業系の学校を選んだそうですね。

ぼんやりとものづくりをしたい気持ちがあり、高校では電子工学の分野に進みました。ただ勉強する中で自分にはあまり向いていないと感じて、大学は情報系の学部を選択しました。最初は就職も視野に入れていましたが、双子の弟が早くから進学希望で、自分もちょっと焦って追いつこうと思ったんです(笑)。結局二人とも長崎の国公立系で、それぞれ別々の大学に進学。ただ場所が近くだったので、二人でアパートを借りて4年間共同生活を送っていました。

兄弟ともに仲が良くて、特に困ることはなかったです。大学生活の後半がコロナ禍となってオンライン講義が増えた時期も、弟のおかげで退屈しませんでした。家事は分担して、私が主に料理を担当。毎日作るのは予想以上に大変でしたが、徐々にレパートリーが増えていきました。

Q.情報系の大学での学びはいかがでしたか。

とても充実していました。情報分野の知識はほとんどゼロからのスタートでしたが、周りの学生も同じような形だったので、一緒に切磋琢磨しながら学びました。またプログラミングだけではなくWEBデザイン分野の講義もあり、思っていた以上に幅広い領域の知識を得ることができました。講義後は創作サークルの活動に参加して、ゲームを作ったりイラストを書いたり、自由にいろんなことを楽しむことができました。

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Q.就職活動の流れや、アークレイに入社したきっかけについても教えてください。

プログラミングやWEBデザイン、ゲーム関連など、最初はいろんな分野の企業に興味がありました。ただ自分の経験を活かせる進路を考えた際に、組み込み系であれば高校で学んだ電子工学の知識も発揮できると考えて、就職活動の軸の一つとなりました。もともと就職する場所にこだわりはありませんでしたが、首都圏以外であれば地元に近い場所の方が良いと思っていました。 アークレイを最初に知ったのはオンラインの合同企業説明会で、その後就職課の方からも案内がありました。希望していた組み込み系の業務だったことに加えて、私の母親が看護師で、医療分野にも興味があったことから志望を決意。ものづくりの分野ですが、広い意味で医療に携わることができて嬉しいです。ちなみに高校時代の友だち曰く、私は当時から「将来は医療機器に関する仕事をしたい」と語っていたそうなんです。自分では全く覚えていないんですけどね(笑)。

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仲の良い家族の近くで暮らせる、安心感のある生活

Q.入社当初の仕事はいかがでしたか。

新入社員は京都の本社で半年間の研修に参加します。そこでソフトウェアの扱い方を教わり、実際の製品についての知識を学んでいきます。大学で一度は学んだ内容もありましたが、やはり知識を実際の業務と繋げて理解するのに時間が必要でした。先輩社員の皆さんはとにかく知識も経験も豊富で、何かトラブルがあった際にも解決に向けた選択肢をたくさん持っています。私もそういったアイデアの引き出しを増やせるように、より一層頑張りたいです。

Q.休日の過ごし方はいかがですか。

もともとインドア派なので、休日は大体家でオンラインゲームをしています。大学時代も、一緒に暮らす弟と一緒にゲームを楽しんでいました。川棚町の実家には、月に一度くらいのペースで電車に乗って帰省しています。地元で働くことになり、特に祖母が喜んでくれました。弟も私と同じような分野の地元企業に就職することになったので、家族が近くに住んでいる安心感がありますね。

写真⑤

Q.今後の仕事における目標を聞かせてください。

前任の方から引き継いで担当している組み込み業務が終盤を迎えているので、最後までしっかりと取り組んで完成させたいと思います。その上で、今後はもっと新しいプログラミング言語の知識も身に付けながら、土台となる知識や技術を着実に固めていきたいです。

Q.後輩へのエール

大学時代になるべくいろんな分野に挑戦するのがオススメです。私自身、最初はWEBデザインやゲーム関連なども進路の視野に入れていました。最終的に組み込み系の分野に進むことになりましたが、選択肢は多ければ多いほど良いと思います。ジャンルにとらわれず興味のあることを学べるのは大学生の特権です。好奇心を持っていろんなことを学び、将来の進路に繋げてほしいです。

写真⑥

取材日/2024年2月28日 取材はソーシャルディスタンスに十分配慮した上で行ない、撮影時のみマスクを外しています