シリーズ『長崎でスタイリッシュに働く』を4カ月にわたってお届けします。
第4回は、「株式会社ゼンリン」の研究開発室で働いている社員の方をご紹介します。
先輩の姿から自分自身が長崎でキラキラと輝く未来をイメージしてみませんか。
私たちの生活に欠かせない地図。地図データベースの構築と提供を通じて、安全・安心で快適な社会の実現に貢献するゼンリンは、昨年完成した長崎スタジアムシティのオフィス棟に新たな拠点を設置。研究開発室の長崎R&Dに所属する田中皓大さんは、AIを用いてより効率的に情報収集とデータベース構築を行う技術について調査研究しています。目まぐるしく変わる先端技術を学び続けながら、大学との共同研究にも参加。専門資格を取得してより一層知識と技術を高め、AIの新しい可能性を見出そうとしています。仕事内容や職場環境、大学での情報技術の学びと就職活動、学生時代を過ごした長崎での新たな暮らしなどについてお話を伺いました。
株式会社ゼンリン
田中 皓大さん
研究開発室
福岡県出身 入社1年目
地図データベースの構築をAI技術によって効率化
Q.まずは田中さんの担当している仕事内容について教えてください。
ゼンリンでは全国で情報収集を行い、詳細な地図データベースを構築しています。実際に人が歩いて目視で確認した情報をタブレット端末に入力したり、車に搭載したカメラで記録したりしていますが、私が所属する研究開発室では、集めた膨大な情報を解析して効率的にデータベース化するためのAI技術について調査・研究を行っています。例えば現地で記録した画像に写った看板や道路標識をAIが識別することで、より短時間で地図データベースへインプットすることが可能となります。また業務の一環として、長崎大学との共同研究にも参加しています。子どもたちの避難時の行動を可視化する試みで、大学教授の方と連携しながら調査を進めている最中です。
先端的な技術を扱う業務ということもあり、入社当初は会議に参加しても分からない単語だらけでした。しかし先輩方が丁寧に言葉の意味を説明してくださったり、そもそも知識をどのように獲得すればいいのか、そして論文の調査方法などをきちんと教えてくださったりしたおかげで、徐々に理解できるようになりました。
Q.AIという先端分野に携わる仕事はどのようなやりがいがありますか。
AI技術の進化は目まぐるしく、半年単位でも大きく変わります。これまで不可能だったことが簡単にできるようになったりするので、情報を常にアップデートして、論文調査をする際は発表された時期をよく確認するよう心がけています。そして自分で得た知識や技術はすぐに業務に活用できるので、日々やりがいを感じながら働くことができています。またAIやITに関する資格取得にも取り組むことで、より一層レベルアップできて業務の密度を高められています。
Q.職場の雰囲気はいかがですか。
研究開発室の長崎R&Dは4名と少人数で、互いにフランクに話せるとても良い関係です。昼食時は長崎スタジアムシティのフードエリアに足を運んだり、仕事で疲れた時は展望台から景色を眺めたりしてリフレッシュしています。長崎の新しいオフィスで働けることを、配属前から楽しみにしていました。
インターンシップで地図データベース制作を体験
Q.福岡出身の田中さんは、地元の普通科高校から長崎大学の情報データ科学部に進学。どのような大学生活を送りましたか。
もともと情報分野は全くの未経験でしたが、ちょうど長崎大学に情報データ科学部が新設されるタイミングで、ビッグデータやデータ分析というジャンルに興味があったことから思い切って入学しました。学生の知識は様々で、私と同じように普通科高校出身の学生も多くいました。チューターの先生方のおかげで順調に専門的な知識を習得し、さらにデータ分析の理解を深めようと2年次からはデータサイエンスコースを選択しました。学びたいことを学べた充実した4年間でしたが、1年次はコロナ禍の影響で講義が全てオンラインとなり、一人暮らしの部屋で長く過ごす生活でした。2年次以降は少しずつ対面講義に切り替わり、そこから友だちも増えていき、思い描いていた大学生活となりました。
Q.どのようなきっかけでゼンリンに入社したのでしょうか。
当初は大学で学んだ知識を活かせるIT企業を志望していましたが、3年次の講義に外部講師としてゼンリンの研究開発室の方たちが来て、そこで詳しい業務内容を初めて知り、興味を持ちました。その後、北九州市の本社で行われたインターンシップに参加。調査部門が地図の素になる情報を収集する手順と、タブレット端末を使ったデータ入力を実際に体験したことで、さらに業務への理解が深まりました。最終的に気持ちが固まったのは、当時、出島にあったゼンリンの拠点で社員の方から個別説明を受けたことです。自動運転やドローンなど、今後の先端的な技術分野に地図データベースは欠かせません。そうした分野に携わる仕事はとても魅力的に感じてゼンリンに入社しました。
Q.入社後の研修はいかがでしたか。
4月は本社で事業内容やビジネスマナーなどの社会人としての基礎について学び、5月からは現場研修として関東の営業部門での営業業務や、タブレット端末を持って地域内を回る調査業務も経験しました。6月と7月は技術系社員の研修に参加して、その後長崎への配属が決まりました。研修期間中は研修リーダー(先輩社員)が細かく疑問に答えてくださり、毎週の面談では悩みを気軽に相談可能で手厚くフォローしていただきました。また研修リーダー主催の懇親会には他の先輩社員も多く参加されており、率先して場を和ませたり話しかけたりしてくださったのが印象的でした。
AIの研究開発をさらに進め、新たな活用法を見つけ出す
Q.学生時代を過ごした長崎での勤務となりましたが、現在の暮らしはいかがですか。
新幹線開通に合わせて駅前の施設が新しくなり、稲佐山などの観光スポットも豊富で、学生時代から長崎は魅力的で住みやすい場所だと感じていました。その印象は社会人になっても変わりません。大学時代の友だちとは今でもよく遊んでいますが、ほとんどがそのまま大学院に進学しているので、私も学生時代と同じような気持ちでリラックスしながら一緒に過ごしています。
Q.休日の過ごし方についても教えてください。
大学時代から始めたスノーボードが好きで、この冬も岐阜まで足を延ばして楽しんできました。また休日はサウナでリフレッシュすることも多いです。稲佐山にある景色のきれいな温泉をよく利用しています。長崎スタジアムシティにもサウナがあるので、そちらも満喫しています。
Q.今後の仕事における目標を聞かせてください。
AIに関する知識も技術もまだまだ勉強中です。先輩方を見習いながらたくさん学んでいきたいです。そしてAIの研究開発をさらに深めて、地図データベース構築に留まらない全く新しい業務の効率化や活用にもつなげたいです。
Q.後輩へのエール
就職活動では自己分析をしっかり深めることが大切で、自分がどんな時に仕事のやりがいを感じるのか把握しておくことで、それを叶えられる企業を見つけられます。私の場合、多くの企業を知っていく過程で自己分析が深まりました。企業説明会に参加しながら、企業のどんな部分に自分が興味を持つのかをリストアップして、そこで見つかった共通点がヒントになりました。一人で考え込む前に、まずはいろいろな会社を知ることがオススメです。
取材日/2025年2月7日