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本を介した、文化系の溜まり場がつくりたくて~BOOKSライデン・前田侑也さん~

私たちは暮らしの中で、つい忘れてしまうものがあります。たとえば仮に忘れていなかったとしても、それを自ら得るには勇気がいるかもしれません。はたまた、それを得ている“つもり”になっているだけなのかも。

さっきから述べている「それ」と言うのは「学び」や「情報」。

ネットやSNSで流れてきた情報を効率よく集めることは現代的で、これも良いことのはずですが、そこには他者との対話を通した学びや、能動的な学びというのは意外と含まれていないかもしれません。

生き方の選択肢を広げる学び、自分の内側と向き合うための情報。そんな学びや情報が集まる空間が、2021年11月に長崎市出島町にできました。

〈BOOKSライデン〉

今回は、カフェ併設の本屋〈BOOKSライデン〉をご紹介いたします。

BOOKSライデンの看板
BOOKSライデンの看板

大学生の頃、学びを与えてくれたのは

BOOKSライデンの店主、前田侑也さんは、大学生時代はよく本屋に通っていたそうです。

前田さん「大学生の時に通い詰めていた本屋があって、そこの本を読むようになってから、人文、アート、哲学、幅広いジャンルに触れて、社会を知ることが好きになっていったんですよ。」

― 大学生時代の本屋との出会いをきっかけに、本が好きになっていったんですね。

前田さん「そうですね。知らないことを知ることがすごい楽しくなっていました。」

― 僕も同感です。それこそ哲学とかも好きで、普段からちょっと難しいことを考えることが多いんです。それを出力する場所は、こういう人と話す時間なんですが、人と話しているときに常にそういう難しい話はできるわけでは無いので、そういう話が好きな人とか、自分の感覚と調和する人の前でしかあんまり話さないんですけど・・・。

前田さん「そうそう。そういう空間を目指してるんです。」


BOOKSライデンの目指す、「文化系の溜まり場」

BOOKSライデンの店主前田さんと、奥に広がる本棚
BOOKSライデンの店主前田さん(左)と店内奥に広がる本棚

― ここライデンの、理想とする場のかたちってどういうものなんですか?

前田さん「文化系の溜まり場にしたいんですよね。」

― 文化系の溜まり場ですか。もう少し詳しく聞かせてください。

前田さん「本って能動的なメディアじゃないですか。ページをめくらないと進まないし、目で追って読んでいかないといけないし。だから本を読む人は、学びに対して熱量を持っている人達が多いと思うんです。ただ、そういう人が集まれる場所って中々無いのが現実で。でも、こうやって本屋にカフェとかがあれば、そういう話がゆっくりできたり、学びを共有しあえる場所にしていけると思っていて、実際にそういう空間にしていきたいんです。」

前田さん「本を読んだ後に感想を言い合ったり、お勧めしあったり。本を介してその人のバッググラウンドとかを知るのも僕自身すごく好きで。その人の物語を聞きたいっていう想いも含まれているんですけどね(笑)」


― なるほど。そう言った意味で、「文化系の溜まり場」なんですね。ちなみに、そういう本屋をつくりたいと思ったのは、何か理由があるんですか?

前田さん「僕は、大学生の時に本から変化球的なものをもらいまくっていたんですよ。『おおこんな生き方があるのか』みたいな。その変化球みたいなものを、次は投げる側になりたいと思ったのがこの本屋をつくるに至ったきっかけです。」

BOOKSライデンの店主、前田さん

前田さん「例えば大学生を例にとると、変化球を貰わずに就職期を迎えちゃう子と、変化球を知ってから迎えた人では、選択の意味合いが変わってくると思うんです。今はSNSやスマホで読書に向かいづらい環境ってあると思うんですけど、だからこそ僕が案内人になって、『こんな情報もあるよ』『こんな選択肢もあるよ』といろんな学びを届けていきたくて。」

前田さん「あと、若い子が大人に触れる機会も少ないって思っていて、僕みたいに変なことしている大人もいるだよっていうのもカジュアルに伝えていければと思っていますし、そういう面白い大人が集まる場所にしていきたいです。」

― 変化球を投げる側に。とても素敵です。ぜひ僕にもたくさん投げていただきたいです笑。ここは一人で読書をしながらコーヒーを飲むブックカフェでは無いってことですよね。

前田さん「そうです!あくまでもブックカフェでは無いんです。」


積もる話は、ライデンセットと共に。

― ここで話していると時間があっという間に流れていくような気がします。色んな人とここで学びを深めたくなりますね。このワッフルとコーヒーのセットも最高です・・・。

 BOOKSライデンのライデンセット

前田さん「ワッフルは“ストロープワッフル”という、オランダ発祥のワッフルなんです。せっかく出島地区にお店を構えたし、出島にある本屋さんとしてこのワッフルも広めたいと思っています(笑)」

― これ何枚も食べたくなリます。間に挟まっているシロップも美味しい・・・。コーヒーとの相性も抜群です。

BOOKSライデンのストロープワッフル
BOOKSライデンのストロープワッフル

前田さん「ライデンセット推してるんです。ここに来た時はぜひこれを召し上がってください!」

― おかわりいただけますか・・・?(笑)


今回は、BOOKSライデンと店主の前田さんをご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか?

BOOKSライデンにて販売されてある本

大学時代の本との出会いをきっかけに、長崎で本屋を営むに至った前田さんの経緯と、「文化系の溜まり場」としてのBOOKSライデン。

前田さんやここに集まる色んな人からの変化球を受け取ってみたり、時には自分の変化球を投げてみたりしながら、新たな学びや情報への接点をここで増やしていきませんか?


私もりきちがナガサキエールにて更新する記事では、「暮らしと商い」をテーマに、長崎で働き暮らす方をご紹介していきます。様々な職種の方が長崎で商いを始めるに至った経緯や想い、また、長崎での暮らし方や関わり方をヒントに、読者の皆様が、長崎での働きと暮らしをより豊かにするきっかけにしていただけると嬉しいです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
次回もお楽しみに!

BOOKSライデンオーナーの前田さん(左)

BOOKSライデン

住所:長崎県長崎市出島町2ー18ー201
営業日:不定休のためSNSをご確認ください。
連絡先:booksleiden@gmail.com

2021年11月にオープンした本屋(新刊・古本)です。カフェもやっています。不要な本の買取も行っています。

ライター紹介

本を介した、文化系の溜まり場がつくりたくて~BOOKSライデン・前田侑也さん~

もりきち

【アカペラクリエイター/ライター】として活動中。「アカペラで長崎を元気に!」を掲げ活動するアカペラクリエイターチーム「ハモらんばプロジェクト」の代表。長崎のでっちあげメディア「Decchi」編集部。