「学生のうちに好きなこと沢山しておきなさい。大人になったら自分の好きなことする時間なくなっちゃうから。」
学生が大人から言われることNo.1選手権を開催するなら、上位ランクイン間違いなしのこのフレーズ。
そんな言葉を日頃から耳にしていると、「社会人になったら趣味の時間は減らさないといけない?」「家庭を持ったら自分の好きなことは我慢しないといけない?」といった考えが自然と染み付いてしまいます。
大好きなダンスも、バンド活動も、演劇も。学生で一旦終わり。「続けたい気持ちはあるけど、社会人になったら仕事しないといけないし、続けられる場所も特にないし、やっぱりやめるのが普通だよね。」そうやって大人になっていく若者も少なくないのではないでしょうか。
でも、諦めるのはまだ早いかもしれません。長崎は歴史的に見ても新しい文化に寛容なまちですし、若者の活動を応援したいと思っている人は沢山います。楽しいことを形にできる場所もありますし、大人になってからも自分の好きなことを仕事に変えている人達もいます。
今回ご紹介する、ダンスインストラクター兼POPUP STUDIO CHAMP代表の菊田由紀さんも、学生の頃一度やめてしまったことを再開し、現在はその活動で地域や多くの人に元気を与えています。
ダンスの再開と、インストラクターへの道
ダンスインストラクターとして活動中の、菊田由紀さん。約3年前からインストラクターとしてのお仕事を始めました。それ以前は専業主婦として長崎での暮らしを送っていました。
― ダンスインストラクターを始めようと思ったきっかけは何だったのですか?
菊田さん「高校・大学時代にダンスをやっていたんですけど、結婚を機に一度やめてしまったんです。でも、子どもが成長していくにつれて、我が子にダンスを教えたいという気持ちが出てきて再開するようになりました。」
お子さんへダンスをレクチャーしたいという思いから再開したダンス。ちょうどその頃に、地域のお祭りでダンスを披露する機会を貰った菊田さんは、地域の子どもを集めて一緒に練習をすることに。2ヶ月間、練習をしてお祭りに出演し、みんなで楽しくダンスを披露することができました。
菊田さん「自分で目標持って取り組んだり、子どもたちに喜んでもらえたことがとても嬉しかったです。それをきっかけに、ダンスのインストラクターになりました。」
ダンスインストラクターとしての成長
ダンスインストラクターを始めた当初、菊田さんは近所の公民館を借りて、二週間に一回のペースで教室を開いていました。ダンススクール名は〈moca dance school〉
教室を継続していくうちに、複数の公民館でレッスンを行うようになり、生徒さんも段々と増えていきました。生徒さんの数が多くなったことで、伊良林小学校の体育館を借りてダンス教室を開くようになりましたが、夏の暑さや冬の寒さの調整が難しかったことから、スタジオを作りたいという思いが大きくなっていきます。
菊田さん「ちょうどその頃に、今の場所(POPUP STUDIO CHAMP)が空き店舗だったのを見つけたんですよ。」
POPUP STUDIO CHAMP
2020年に長崎市のまちぶらプロジェクトの一環で、新大工商店街とmoca dance schoolのコラボイベントを行った菊田さん。そのイベントを行った際に、新大工商店街にある空き店舗の存在を知りました。
菊田さん「イベント後にテナントの大家さんと知り合って、スタジオを作りたいということをお話しさせていただいたのが12月末でした。ダンススクールを運営していることや、練習場所のこと、新大工の活性化に貢献したい想いを伝えました。そこから店舗の改装に取り掛かって、2021年の4月にこのPOPUP STUDIO CHAMPをオープンしました。」
菊田さんの熱い想いが大家さんに伝わり、そこからたった4ヶ月でスタジオを、オープンしました。菊田さんのパッションと行動力を感じます。
【POPUP STUDIO CHAMP】
長崎市新大工町商店街にあるレンタルスペース。
ショップスペース・ワークスペース・スタジオの
広さの違う3つのレンタルスペースが用意されている。
多種多様な用途で利用することができ、スペースの予約は電話やメール、InstagramのDMやLINE公式アカウントから可能。
様々な教室やイベントが日替わりで開催されており、
予定はホームページから確認することができる。
スタジオのオープン後は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響もあり、利用者を増やすことが難しい状況でしたが、現在はマルシェによる複数の出店者さんの利用や、様々なワークショップや教室の開催等の利用で、賑わっています。
CHAMPを利用するのは、主婦の方が多く、マルシェなどのイベントや、ヨガ、ダンスの教室等が頻繁に行われています。
菊田さん「今は主婦層の方の利用が多く、元気な女性が集まる場所になっています。新大工商店街は高齢者の方もよく利用されるので、今後はそのような世代の方にも、この場所を利用してもらいたいなって思っています。」
― 例えば、俳句の会とか、囲碁サークルとか、そんなイメージでしょうか?
菊田さん:「そうですそうです!笑」
菊田さんの今後の目標
― 今後、挑戦していきたいことってありますか?
菊田さん「私が子育てが始まったばかりの頃、先輩ママさんにとても助けられた経験があるので、自分もこれからの若いお母さん達の手助けをしていきたいです。」
「素敵ですね。子育て支援を必要としている方が、菊田さんや他のママさん達に気軽に相談しに来れる場所にもなっていきそうです。様々な世代が集まる空間になっていくのが僕も楽しみです。これからも応援しています!」
今回は、ダンスインストラクターの菊田由紀さんと、〈POPUP STUDIO CHAMP〉をご紹介いたしました。お子さんに教えたいという想いから、学生時代に好きだったダンスを再開し、現在は自身の運営するスタジオでダンスを教えながら、地域に元気を届けています。
「ここ長崎でも、好きなことは続けていける!」
「好きなことを続けられる場所が、POPUP STUDIO CHAMPです!」
菊田さんの活動からそのようなメッセージも感じることができました。
読者の皆様も、やりたいことは諦めずにぜひ続けてみてください(^-^)「一度諦めたけどまたやりたいな」という方も、これからまた始めてみると楽しい世界が広がっていくかもしれません!「やりたいけど場所が無くて・・・」というときは、ぜひPOPUP STUDIO CHAMPをご利用されてみてはいかがでしょうか?
私もりきちがナガサキエールにて更新する記事では、「暮らしと商い」をテーマに、長崎で働き暮らす方をご紹介していきます。様々な職種の方が長崎で商いを始めるに至った経緯や想い、また、長崎での暮らし方や関わり方をヒントに、読者の皆様が、長崎での働きと暮らしをより豊かにするきっかけにしていただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
次回もお楽しみに!
POPUP STUDIO CHAMP
住所:長崎県長崎市新大工町5-17
営業時間:10:00~21:00(年中無休)
※利用予約のない日は休業する場合もあります。
電話:080-9241-4469
メール:yukimoca730@gmail.com